中国でここ数年変化の激しすぎる不動産事情がもたらす様々な影響について

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「バブル」という言葉がやたらに耳につくようになった中国経済。
中でも不動産関連の変化が物凄く激しいです。

厦門では13年間で地価約10倍に

僕が福建省厦門市に渡った2000年頃、街の中心部のマンション価格は
1平米約3000元(約5万円)でした。中国では不動産によく1平米単位を
用いますが、1坪で言うと約15万円程度といったところでしょうか。

それが、13年経った2013年ではゼロが1個増えて1平米約30,000元(約50万円)
にもなりました。今でもまだ上がり続けています。

3LDKでも買おうもんなら、日本円で5,000万円もするマンションがザラになり、
海沿いや高級な別荘エリアでは、を超える別荘もたくさん立ち並ぶようになりました。

地価上昇の過程で多くの成功者が

ここまで高騰するのにも過程があったわけですが、その過程でいわゆる
「土地転がし」ってやつでお金持ちになった人もたくさん現れました。

1軒500万円で買ったマンションを数年後に2,000万円で売り、そのお金で
新たに2軒買い、数年後にそのうち1軒を5,000万円で売ってお金儲けした...
なんて成功例をいっぱい見てきました。

貧富の格差がケタ違いに拡大

この流れが続いたため、「お金持ちがどんどんお金持ちになる」という偏りが生じ、
持ってる人は5軒も10軒もマンションを持ち、買えない人は一生買えないという
ものすごい幅の大きい貧富の格差を生んでしまいました。

僕もその後者の中の1人で、昔は廈門にマンションを買うのが「目標」であったのが、
いつの間にか「夢」へと変わり、遠い遠い手の届かない存在になってしまいました...。

「上に政策あれば下に対策あり」

こんな現状を打破すべく、政府も年々様々な政策を打ちますが、これまた
「上に政策あれば下に対策あり」がお得意な中国、どんな政策が出てもそれを
乗り越える対策も次から次へと出てきます。

中でも顕著だったのが、不動産を購入できるのは「1世帯1軒まで」と規制する
政策を出したあと、「熟年離婚」が増加してしまいました。なぜでしょう??

そう、今まで「夫婦揃って1世帯」だった家庭が、「離婚して2世帯」になろうとしたからです。

若者は自分の未来を考えるので、年老いてしまった両親を離婚させたり、
または子供たちのためにと自ら離婚を申し出る老夫婦もたくさんいたようです。

これらの不動産購入に関する規制は今でも絶えず打ち続けられています。

もうひとつとっても大きな問題が

それが、多くの若者が労働意欲を失ってしまったことです。

学生時代からテレビでも自分の身の回りでも何千万や何億という単位の大儲けの
話を聞きまくってきたせいで、卒業して社会に出たあとのたった数万円の給料
に価値を感じられなくなってしまったのです。

たった数万円のために1ヶ月汗水たらして働くなら、いい物件を見つけて
大儲けすれば一生働かなくていい、なんて考えを持つ若者も多くなりました。

それが昨日書いた記事「経済状況の変化の煽りを受け、こんなに素晴らしいメーカー
が次々と消えていきます
」の中の、「労働力不足」につながることになったのです。

不足しているのは「労働者」ではなく「労働力」です。人はいっぱいいるんです。
でも、しっかり定職に就いて長く働ける人が少なくなってしまったんです。

今後も絶えず状況の変化に対応する心構えが必要

今まで経済を支え続けてきた、苦労を知るおじちゃんおばちゃんたちに代わり、
苦労を知らない年代の若者たちが労働者層の大きな部分を占めるようになっていきます。

そうすると、おそらく今までできていたことができなくなったり、
大きな変化が次々と生まれていくと予測されます。

自社工場での製造とともに中国からの輸入も手がけるナガノ産業にとって、
いつ方向転換を迫られるか、油断のできない日々が続きそうです。

N野

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